映画・テレビ

2016年9月18日 (日)

ドラマよ

 武井咲ちゃんも癒やされる女優のひとりだったのだけれど、変わってしまいました。このところのドラマは、どぎついラブシーンがやたら多くて、いやになることがあります。
 ちがうドラマに出てても、もう武井咲さん、ただの大人のひととしか思わなくなりました。
 いちばんのファンだった志田未来ちゃんも、こちらは週刊誌などですが、熱愛報道が流れるようになるにつれ、冴えないオッサンは現実に引き戻されてしまって、あまりうれしくなくなりました。
 なぜ、あこがれの女優さんを一人にしないのか。
 よく聞かれます。
 あこがれの女優さんを一人にしたところで、ぼくの彼女になってくれるわけではありません。
 年頃を過ぎて、ベタベタした恋愛ドラマの出演が多くなると、いやになることがあるからです。
 そこへいくと、夕べの『瀬戸内少年野球団』というドラマはよかった。
 あこがれの女優さんの一人、子役の本田望結ちゃんが出ていたからでもありますが、もうひとつには大人の男女関係を描くにも奥ゆかしさがありました。
 作詞家阿久悠の少年時代のひとこまを元に描いたものですが、本田望結ちゃん演じる女の子がかわいらしくて癒やされるのです。
 その女の子が転校してきた日から、主人公の阿久悠少年とお互い気になっていたようでした。
 本田望結ちゃん演じる少女は、ほろ苦い思い出を残して、また別な地へ転校していきます。小さな恋の物語として、ぼくはみていましたが、すごく癒やされました。
 もうすぐ子役じゃなくなるにしても、本田望結ちゃんの笑顔は天使です。もう少し、そのままでいてほしいと、寂しいオッサンは願ってしまいます。

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2015年1月20日 (火)

どうか出てきておくれ

 仕事に追われていたことで、家族の心を傷つけていたことに気づき、絆を取り戻そうと決心、どうやらそこから始まっているようだ。
 その主人公の警部補を演じているのは、ちょっと親しみのあるイケメンの谷原章介さん(42)である。子どもが3人いて、奥さんはもういない。
 先週からみていたドラマ〈警部補・杉山真太郎〜吉祥寺署事件ファイル〉で、TBSで月曜の8時に放映されている。
 ちょうど風呂に入るため、ヘルパーさんがアパートにくる時間である。あがって落ちついたらゆっくりみようと、録画機の予約をセットをしていたつもりだった。
 指が開かないときは、リモコンのボタンを、げんこつの角で狙って押す。ついたけれど、ガ~ン、ちゃんと録れていなかった。
 浮いた話もなく47年、いつしか白髪も目立ってきた。この冴えないオッサンの寂しさを癒やしてくれる女優さんのひとり、本田望結ちゃん(10)に会えなかったのが、なによりもショックだったのだ。子役で出ていた。
 日々のストレスや疲れなんて、みんな吹っ飛んでしまう。天使のよう望結ちゃんの笑顔に会えるから、ぼくは1日がんばったんだよ。
 どうか出てきておくれ。なになに、物理の法則で出てこれない? そんなむずかしいこと、いいじゃないの、ねえ。
〈切〉にしたが、あきらめきれず、もういちど〈入〉にしてみる。どこでどう、押しまちがったか。意に反して手足が動く症状がある。それで別なボタンにあたってしまったのか。予約にはなっているのだが、なぜかついていた〈休〉のマークが、
――ダメよ、ダメダメ…。

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2012年9月30日 (日)

〈リセット~本当のしあわせの見つけ方〉

 夫と中高生の娘のいる主婦を演じていたのは、鈴木保奈美さんである。二人の女友達は、高校時代の同級生だ。片方はキャリアウーマンの長女で年老いた母親の面倒をみている。もう一人は、水商売らしかった。三人とも、共通しているのは、
──このまま、年取っていくのよね
 というくたびれた表情だった。
 そこへ魔法使いのような青年が現れ、高校時代へ戻してもらい、人生をやり直す話である。さきほどまで〈リセット~本当のしあわせの見つけ方〉という秋の特別ドラマをみていたのは、あこがれの志田未来さんが出るからだった。
 中身が四十代の女子高生の演技がおもしろかった。三人のなかで、ぼくは志田未来さんと桜庭ななみさんしか知らないけれど、その口調がおばさんになりきっていて、かわいらしい顔とのギャップに笑いがこみ上げた。さすが女優さんである。
 それぞれちがう人生を四十代まで生きてはみるが、けっきょくは元に戻してほしい、となる。そのとき、
「わたし、わかったの。何をするか、じゃなくて、どんな気持ちでするのかが、だいじだったのよね」
 そんな意味の鈴木保奈美さんのセリフが心にしみた。
 いや、それよりも、高校生役を演じる志田未来さんの浴衣姿に頬がゆるみ、心がときめいた。いつのまにかぼくも四十五歳、そのうえ、こんな冴えないオッさんじゃ、夢のなかだって、志田ちゃんに相手にしてもらえないだろうな…。
──魔法使いさん、こっちにも来てください。ジャニーズ系のかっこいい少年にしてください。志田ちゃんのあこがれの阿部寛さんでもいいです。
 よし、きっと、いい夢、みるぞ!

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2012年6月26日 (火)

〈ATARU〉くん

〈ATARU〉くんとは、スマップの中居正広さんがドラマで扮していたサヴァン症候群の青年である。
 十年ほど前だったか、NHKの特集番組で、この障害のある海外の人たちを取材していたのをみたことがある。左脳が働かず、そのぶん右脳が発達した人や、その逆の人、そんな仮説の紹介もあった。
 日常生活やコミュニケーションは不自由だが、いちど読んだ本の内容を、ぜんぶ記憶していたり、いちど見たものを写真のように覚え、絵に再現する。いやなことも、忘れられないと苦しんでいる人もいた。
 日曜日の夜九時、TBSの日曜劇場で、ひょんなことから刑事をサポートすることになる、ちょっとお茶目なキャラで登場していた。症状独特の手の動き、顔の表情、目つき、賛否両論は耳にするけれど、ぼくは中居くんのその演技、よくがんばっていると思ってみていた。
 障害をもった人物がドラマで取りあげられるたび、
「バカにしてる」
 とか、
「あれはないよ」
 とか、否定的に騒ぐ人たちがいる。むかしはそれへ、逆に怒りさえ覚えたことがあった。
 そんなことをしていたら、障害をもった人物をドラマに取りあげるのが面倒くさくなり、お茶の間に登場しなくなろう。いつまでたっても未知の存在のまま、仕切りがなくならないではないか。
 じっさい福祉がすすんでいるようでも、街で脳性まひのぼくの姿をみて、怖がる人も、決して少なくはない。
 脚本家、監督、俳優、視聴者も含めて、わかる人にはわかるし、わからない人には、気づく機会、時期が来なければわからないのである。
 それより、いろんなひとの視野のなかに、障害者もふつうにいる。そんな社会にしていくための種まきにも、こういうドラマはなっているとぼくは思う。
 かりにひとつのドラマに、
「バカにしてる」
「あれはないよ」
 というのを〈障害者〉ではなく、〈健常者〉に置きかえてみるといい…。
 ひとつのドラマで描ける人物像なんて、せいぜい一面ぐらいだろう。見る角度だって、しかりである。だからこそ、こんどは、別の角度からみて描いてみようとなる。
 おととい日曜日は最終回だった。
「障害とか、病気とかっていうのは、なんていうか、名をつけて仕切らなければならないものでしょうか。愛すべき個性としてみることはできないものなんでしょうか。天才にしなきゃいけないものなんでしょうか?」
「わたしは、しっかり区別して、名をつけて、それぞれに合った対応を考えていくべき、と思います」
 たしか、そんなやりとりだった。ひょんなことから〈ATARU〉くんと出会った警視庁で働く者と、ずっと天才に育て上げるための任にあったFBI捜査官の言葉が心に響く。正しいとか、間違っているとか、ではない。どちらも〈ATARU〉くんの、これからを思う気持ちから発せられたものだ。
 重度の障害者、難病者は、いつも主人公としてとりあげられる。ときには喫茶店の隅にいたり、あるいは近所の友だちとかでも、いいのではないか。いつかそんなドラマが、みてみたい…。

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2011年1月13日 (木)

心の元気

 ストローをさして座卓においてもらった酎ハイをすすりながら、ひとりでぼやいていたりすることがある。疲れがたまっているな、と感じるとき、あえてそうしてみると、いくらかは気がラクになってくるからだ。
 入浴介助のヘルパーさんがみえ、風呂につかり、上がったあとは、部屋でひとり、静かに過ごせるひとときだ。
 いつも人と関わっているあいだは、ムリをしてでも、つとめて笑顔をつくっているもの。そこには、相手への気づかいだってあるだろう。
 だからぼくは逆に、にこやかな顔をしている人に会っても、ただそっと笑顔で返すだけだ。
 けれど、そうしていると、ときどき、
「しあわせそうで、うらやましい」
 そして、これまで自分がどんなに苦しんだか、という話をきかされることもよくあったりする。
 少し嫌気がさして、
「ほかの人のことは、自分も含めて、しあわせにみえる。そんなもんじゃないでしょうか…」
 やんわり言うと、
「それも、そうね」
 気づいてくれる人も多い。
──だれだって、みえないところでは、たいへんな思いをしながら生きているんだ…。
 けれど、わかってもらえない人もいる。そういう人の言うことは、それはそれで聞き流し、やり過ごすしかなかろう。
 重い障害の人は介助者と、そして健常の人は仕事の場で、選べない人との関わりがある。そこで、心ない人と出会い、傷ついて悩んだりすることも、ときにはだれだってあるだろう。めんどうくさい、という思いだってしているはずだろう。
 ストローで酎ハイをすすりながら、体に障害を抱えて生きてきた年月をふり返り、しみじみ思う夜もある。
──障害があってもなくても、みんな、おんなじさ…。
 ひとり、苦く笑う。
──人の命なんて、どうせ短いもの。いいことだけ受けとめ、前だけ見ていよう。
 気分が落ちつき、われに返る。
 みつめていたテレビからドラマのシーンが飛び込んでくる。
「なんか、〈ごくせん〉と似ている…」
 女優の香里奈さんが、派手なカッコウで街中を駆けずり回っている。彼女が演じているのは、高校教師らしい。
 新任早々、荒れたクラスを任されながら、それを受け入れ、全力を尽くし、もがく姿があった。
 ナンバーワンのキャバクラ嬢として働いていたおネエさんが、ひょんなことでその地位を離れ、高校の先生へ転職することになった。
 店へ通っていた客の中に、例の高校の校長先生がいたのか。荒れたクラスの生徒たちをもてあましている、ということをママに愚痴っていた、ということだろうか。あるいはちがうかもしれない。いずれにしても、店のママに、
「うちでナンバーワンのあのコなら、なんとかしてくれるかも…」
 あるいは、
「もっとほかの場所で成長できるコ」
 という思いがあり、話を持ちかけられ、考えて決断した。そんないきさつか。
 缶酎ハイと梅酒をストローですすっているうち、体の苦痛も、だいぶラクになった。
 脳性まひ、という運動神経にかかわる障害で、ときどき手が、思わぬほうへ動く。強い力がかってに入り、息苦しかったりもする。
 けれどアルコールの酔いがまわってくると、その症状がやわらぐのだ。気分も晴れてくる。
 みているドラマにも集中でき、より楽しめるようになってくる。気がつけば、四十三歳の冴えないオッさんも、美人の女先生へ、
「負けないで」
 声援を送りながら、いつしか心の元気を取り戻す…。

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2008年4月30日 (水)

頭よくなあれ

 手があまり利かないので、勉強や調べものをするときは、ブックスタンドに資料や本を立て、あごや鼻を使ってページをめくる。
 その一連の動作がおっくうになり、や~めた、とときどき投げ出してしまったりする。
 いつだったか、夕食のときにテレビをみていたら、むかしながらのやり方で味噌づくりをしている家が、取材されていた。
 ぼくの口にスプーンでご飯を運んでくれていたヘルパーさんが、
「むかしはどこの家でもああやって、手間ひまかけてつくってたんだよねぇ」
 いまじゃあ、ちょっと考えられないけれど、というふうにため息をついた。四十をいくつかすぎたくらいで、家では中学生や高校生のいる忙しいお母さんなのかもしれない。ぼくも、
「たいへんそうですねぇ」
 と口をパクパクしながら言った。
 けれども、むかしのひとは、だれかのよろこぶ顔を浮かながら、たいへんな仕事でもせっせとやりこなしたりしていたのかもしれないなぁ。
「おせん」という番組を見ながら思った。
 このドラマは、代々つづいている料亭が舞台で、蒼井優さんが女将役である。
 味噌をつくるにも、大豆を一粒一粒つまみ、分けるところからはじまる。こんな気の遠くなるような作業を、にっこりしながら、いとおしむように、
「おいしくなあれ。おいしくなあれ」
 とくり返す。
 蒼井優さんの女将のキャラクターが、なんだか楽しいなぁ、とも先週からみていて思うようになった。
 真っ昼間から酒を飲んで酔っぱらっている。電子レンジの使い方も知らず、食材の産地をお客に聞かれても、うまく答えられなかったりする。
 けれども、料理をつくらせたら、とってもおいしいし、古い道具や物へのこだわりがあり、飾るときの置き方のセンスも、なかなかのものだったりする。なんでも完ぺきにできたら、逆におもしろくなかったかもしれない。
「頭よくなあれ、頭よくなあれ」
 とくり返しながら、ぼくもなんだか、がんばる気になってきた。

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2008年4月23日 (水)

恋人型ロボット

 言ってほしいことをなんでも言ってくれて、いつもやさしくしてくれる。
 そんな恋人ロボットがいたら、やっぱりうれしくなっちゃったりするのかなぁ。
 先週の火曜日からはじまった「絶対彼氏」というテレビドラマをみながら、ふと思ったりする。
 相武紗季さん扮する主人公の女の子は、いいなぁと思う人がいても、どうやら告白してはいつも振られてばかりいるらしい感じの子である。お人形でもいいからさびしい気持ちを癒されたい。
 理想のすがたかたちにつくります、という販売員とたまたま会い、これはと思って飛びついたのかな。あんまりくわしくはわからないけれど、たぶんそんな感じなんだろう。
 届いてみると、見た目は生身の人間とほとんど変わらない。イケメン俳優の速水もこみちさんが、そのロボット役になっている。
 もしぼくだったら、どんなすがたかたちにしてもらうだろうな。そういえば、
「尾崎さんは、だれかいいなあと思うひと、いないんですか?」
 とくに女性のヘルパーさんに聞かれたりすることもあるが、う~んとうなってしまう。そういう話しはあんまりしたことがなかったなぁ。そういう部分の気持ちはいつのまにか忘れてしまっていたような気がする。
「けれど、だいぶむかしの話なんだけど、十五、六のころかなぁ。夜も眠れなくなるくらい気になってた女の子がいたんだぁ。ちょっとほっぺがふっくらして、目がコロッとしててね」
「いまの女優さんでいうと、どんな感じ子?」
「う~ん、いまだとね…。そうだぁ。あの『14才の母』とかに出てた子…」
「もしかして、志田未来ちゃん?」
「そうそう。あの子をもっと田舎っぽくしたような」
「じゃあ、かわいかったんだねえ」
「うん」
 そうだ。ぼくのロボットは、あの子にしよう。
 若かりしころの片思いでも、思い出してみると、こころが癒され、疲れが吹っ飛んでしまう。
 いつの夜だったか、ぼくはこんな空想にふけっていた。
 けれどもな、もう四十の、しかも冴えないオッさんになってしまったし、こんなかわいい女の子といっしょに遊園地やディズニーランドへ行くなんて、こんなんじゃぁ絵にもならねえよな。
 どこかに魔法使いのヘルパーさんはいないのか。
 一日でいいから、ぼくをジャニーズ系のかっこいい男の子にしてくれ!
 すると、そのとき玄関のチャイムが鳴った。
ひげが生えかけで、髪はもじゃもじゃ、デッカイからだをした男の人が、にこにこしながらあらわれた。
「ジャニーズ系のヘルパーさんって、いま、わたしのこと呼びましたよね。前からそう思ってたんでしょ、尾崎さん!」
 いつのまにか寝る時間になっていて、就寝介助に来たのだ。
「尾崎さん、ぼく、木村拓哉に、似てますよね」
「そ、そ、そうですね。はははは」
 なんだかそう言ってうれしそうにしているようすをみていると、こちらまで、にこにこ顔になってくる。
 おもてむきはちがってみえても、みんなそれぞれに、なんらかの寂しさをかかえているのかもしれないなぁ。もうロボットでもいい。この淋しいを心を受けとめてくれるなら…。

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