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2016年9月

2016年9月30日 (金)

並んだご婦人さんに

 散策への道すがら、キンモクセイの香りが、ほのかに漂ってくる。近くの家の庭に木があるが、もう咲いたのだろうか。
 アスファルトの路面を枯れ葉がちらほら、乾いた音をたててころがっていく。
 長町南はこのところ、雨の日が続いていたので自宅にいる日が多かった。せっかくの晴れ間である。
 脳性まひという障害で手足が満足に動かせず、話すにも舌がもつれてはっきりしない。そのため、介護サービスを利用しながら暮らしている。
 きょう二人目のヘルパーさんが用が終わって帰るとき、外においてある電動車いすへ移乗してもらった。十二時三十分ごろである。
「お気をつけて」
 次のヘルパーさんの訪問は二時間後だから、それまでに戻れば玄関から中へいれてもらえる。
 平成二十八年九月三十日、久しぶりに仰ぐ青い空である。夏から続いていた灼けるような陽射しがだいぶ和らいで、ロンT一枚では日陰になると少し肌寒かった。
「もう、秋風だな」
 住宅地を抜けると、大通りに沿って深い緑が続いている。このケヤキの並木も、もうすぐ赤や黄色に染まるだろう。
 長町南から長町をへて、広瀬川をみに行こうとしたが、手前であわてて引き返した。忘れていたわけではないが、ぼくは、高所恐怖症だったのである。
 胸がドキドキしてきたので、引き返した。
 電動車いすを操作しながら歩道を進んでいると、こんどはすらりとした足があらわれて、前方の視界を阻んだ。
 その足は、道の右前方をみようとすれば、右へきてかくしてしまう。それなら左がわをみようとすれば、左にきてしまう。
 立って歩いている人ならいいかもしれない。電動車いすの高さでは、超ミニのスカートの人が行く手にあらわれるとまっすぐ前を見ていられない。特に男としては、困ってしまうのである。少しとまってみる。長い髪でおしゃれをした服装は、外回り中のどこかのOLさんだろうか。
 もう時間がない。このおねえさんを、なんとか追い越せないものか。
 広い道になって、追い越せた。やった。
 ホッとしていると、逆に追い越されて、
「はあ……」
 さっきの高いところからの、広瀬川の眺めのせいだろうか。それとも、電動車いすの操作にくたびれてしまったのか。息がもう、はかはかしていた。
 信号を待つあいだ、すぐ後ろを歩いてきていたご婦人さんが横に並んで、温かな笑みを浮かべ、会釈した。どうも、とぼくもお辞儀した。さっきからご苦労さん、という、いたわりの笑顔にも見え、ちょっぴり恥ずかしくなった。
 前方の超ミニのおねえさんに教えてもらうわけにはいかないので、横のご婦人さんに聞いてみたかった。
 夏とか秋だけでなく、冬でも短いスカートをはいたりするけど、女のひとって、寒くないのかしらん?

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2016年9月18日 (日)

ドラマよ

 武井咲ちゃんも癒やされる女優のひとりだったのだけれど、変わってしまいました。このところのドラマは、どぎついラブシーンがやたら多くて、いやになることがあります。
 ちがうドラマに出てても、もう武井咲さん、ただの大人のひととしか思わなくなりました。
 いちばんのファンだった志田未来ちゃんも、こちらは週刊誌などですが、熱愛報道が流れるようになるにつれ、冴えないオッサンは現実に引き戻されてしまって、あまりうれしくなくなりました。
 なぜ、あこがれの女優さんを一人にしないのか。
 よく聞かれます。
 あこがれの女優さんを一人にしたところで、ぼくの彼女になってくれるわけではありません。
 年頃を過ぎて、ベタベタした恋愛ドラマの出演が多くなると、いやになることがあるからです。
 そこへいくと、夕べの『瀬戸内少年野球団』というドラマはよかった。
 あこがれの女優さんの一人、子役の本田望結ちゃんが出ていたからでもありますが、もうひとつには大人の男女関係を描くにも奥ゆかしさがありました。
 作詞家阿久悠の少年時代のひとこまを元に描いたものですが、本田望結ちゃん演じる女の子がかわいらしくて癒やされるのです。
 その女の子が転校してきた日から、主人公の阿久悠少年とお互い気になっていたようでした。
 本田望結ちゃん演じる少女は、ほろ苦い思い出を残して、また別な地へ転校していきます。小さな恋の物語として、ぼくはみていましたが、すごく癒やされました。
 もうすぐ子役じゃなくなるにしても、本田望結ちゃんの笑顔は天使です。もう少し、そのままでいてほしいと、寂しいオッサンは願ってしまいます。

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